中村メイコさん 神津善行氏とはおしどり夫婦 秘訣は「ちょうどいい距離感」

[ 2024年1月8日 05:08 ]

中村メイコさん死去

1992年、次女・神津はづきの婚約会見を行った、(左から) 中村メイコさん、神津善行、長女 神津カンナ
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 亡くなった中村メイコさんと作曲家の夫・神津善行氏は、芸能界きってのおしどり夫婦として知られた。「田舎のバス」がヒットした1955年ごろに出会った2人は57年に結婚。中村さんは「普通の感じが良かったから」と結婚理由を明かしていた。2年前も番組で「おしゃれして一緒に食事や買い物に行くのが好き」と話すなど、円満な夫婦生活を65年以上送り続けた。

 その秘訣(ひけつ)を中村さんは「家の中でのちょうどいい距離感」としていた。朝食と夕食以外は顔を合わせない日もあり、互いの着替えや、化粧をするところは見せないようにしていたという。他人行儀のようにも感じるが、神津氏もかつて「他人ですから気が合うことが一番」と語っていた。

 適度な距離感の裏側には、作家だった父正常さんを尊敬し支えた母チエコさんを見て育った環境があった。中村さんは“物書き”の「そっとしておいてほしい」という空気感が分かるといい、神津氏を家の中で気遣っていた。大のお酒好きでも知られ、朝晩のお酒はルーティン。夜はスコッチウイスキーを好んで飲んだ。

 楽天家な一面は明るい文章を書いていた正常さんの影響だった。その明るさで「夫婦げんかもしていたけど、より良い夫婦になれる機会」と考えていたという。3人の子供に恵まれ、子育てに全力投球だった。母チエコさんが家事を全てこなす姿を見ていたことから、家事にプライドを持って仕事と両立させた。弁当作りや食事の下ごしらえなどで睡眠時間が1日3時間ほどでも、全く意に介さなかった。子供たちへも、神津氏への姿勢と同様に適度な距離感も意識。愛にあふれた家庭を築いた。

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