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【浜田剛史の目】最後まで失速しなかった重岡優大 スピードと威力のあるパンチで相手を“封殺”

[ 2023年10月7日 22:36 ]

<3150FIGHT vol.7~拳闘士はゲンコツで語る~>パンヤ(右)を攻める重岡優(撮影・藤山 由理)
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 重岡優は1回からスピードと威力があるパンチを出していた。ただ振りが大きいので、後半落ちることが心配だった。しかし、最後まで落ちることがなく、しつこい相手を前に出させなかったことが勝因だ。相当な練習量があっただろうし、自分のリズムで戦えたことが大きかった。

 今回の試合は正規ベルトを獲得したので合格と言えるだろう。ただ課題を挙げるとすれば二つある。一つはガードが空いてしまうこと。これはフィームをしっかり意識すれば改善できる。もう一つは1発を当てた後。振りの大きい2発目、3発目は相手に読まれてよけられる。相手が外せない小さいパンチでクリーンヒットできればダウンを取れる確率が上がる。

 重岡兄弟はサウスポーで積極的に前に出る似たタイプではあるが、銀次朗は器用な面があり、優大は思い切りの良さがある。優大は思い切りのいいパンチを伸ばしつつ、課題にも取り組めば安定王者になるだろう。
(帝拳ジム代表、元WBC世界スーパーライト級王者)

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