なぜ冬は「心の不調」が起きやすいのか?幸せホルモン“セロトニン”を作る6つの方法

[ 2024年12月1日 09:00 ]

暑くなったり急に寒くなったりと、寒暖差が激しい近年。気温差が7度以上生じるときに要注意なのが「寒暖差疲労」です。

倦怠感や疲れやすさ、頭痛、腹痛などの他、気分の落ち込みなどうつ気分として現れることもあります。こうした心身の不調、冬季うつ(ウィンターブルー)対策にはどんなことを意識するとよいのでしょうか。管理栄養士の渥美まゆ美さんが、栄養の観点から解説します。

冬に「心の不調」が増える理由

冬季になると日照時間が短くなるため、気分を安定させる「セロトニン」の生成が低下することが知られています。

さらに、急激な気温変化や寒暖差による疲労(寒暖差疲労)が加わり、倦怠感や頭痛、そして気分の落ち込みといった心身の不調が現れやすくなります。これが「冬季うつ(ウィンターブルー)」と呼ばれる状態の原因です。

とくに、セロトニンの不足は不安感やうつ症状、場合によってはパニック症状を引き起こすことがあり、メンタル面のケアが重要とされています。

幸せホルモン「セロトニン」とは。増やす方法を探る!食べ物やサプリ、漢方でも補えるの?不足時の症状は?

次:セロトニン不足に対する6つの対策

セロトニン不足に対する6つの対策

冬のメンタルケアとして、以下の6つの方法が役立ちます。これらはセロトニン生成をサポートし、心を安定させる効果が期待できます。

バナナを積極的に食べる

バナナにはセロトニンの原料となるトリプトファン、ビタミンB6、炭水化物が豊富に含まれており、効率的にセロトニン生成を促進します。

「季節性うつ」対策にバナナがおすすめな理由。幸せホルモン“セロトニン”にも影響

適度な運動を心がける

軽いジョギングやヨガなどの有酸素運動は、セロトニンの分泌を活性化させ、ストレス軽減にもつながります。

幸せホルモン「セロトニン」を増やす運動は?なぜ体を動かすとメンタルにいいのか

入浴で体を温める

特に湯船に浸かることで血流が改善され、自律神経が整いやすくなります。

睡眠をしっかりとる

良質な睡眠はホルモンバランスの安定に不可欠です。寝る前にスマホを控えるなど、眠りやすい環境を整えましょう。

水分補給を忘れない

冬場は脱水になりやすいため、こまめに水分を摂取することで体調管理をサポートします。

栄養バランスの取れた食事を心がける

魚や豆類、野菜を中心に、トリプトファンやビタミン、ミネラルが豊富な食品を積極的に取り入れましょう。

冬季の心身のケアは「日常の小さな工夫」から

セロトニンの不足や寒暖差疲労による影響は、日々の習慣を見直すことで軽減できます。今回紹介した6つの方法を取り入れ、冬でも心穏やかに過ごせる環境を整えてみてはいかがでしょうか?

監修者プロフィール

管理栄養士 フードコーディネーター
渥美まゆ美(あつみ・まゆみ)


メニュー開発、商品開発、出版、メディア出演、イベント出演、食プロデュースや様々な企業の健康セミナーなど、「美味しい食事を楽しみながら元気でいること」をモットーに活動中。『世界一ラクチンな栄養ごはん』 (西東社)など、出版実績も多数。

<Edit:編集部>

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2024年12月1日のニュース