【競輪コラム】栗山和樹 骨折乗り越えS級5戦目で美酒 目標はヤンググランプリ制覇

[ 2025年6月10日 04:40 ]

中部期待の大砲に育ってほしい栗山和樹
Photo By スポニチ

 中部期待の大砲となるか。昨年5月にデビューした125期の栗山和樹(27=岐阜)が先月25日の奈良F1決勝でS級初優勝を飾った。

 松崎広太が打鐘でカマシてくると栗山は3番手に入る。2角から鋭く捲っていくと、上がり9秒3の好タイムで制した。

 「素直にうれしいです。S級に上がって、こんなにすぐ優勝できるとは思わなかった」

 2月にA級3場所連続完全VでS級へ特別昇級。初戦の熊本F1でいきなり決勝に進出した。このまま一気にいくか。そんな中で、まさかのアクシデント。3月1日の練習中に転倒して左鎖骨を骨折した。

 「骨折は初めて。(鎖骨に)ワイヤが入っています」

 4月の四日市F1で復帰したが予選敗退。初めて3日間、車券に絡めなかった。調子を取り戻すのに時間がかかると思われたが、すぐに立て直した。

 四日市から10日後。初めてのG3だった川崎記念では二次予選1着で準決まで進出した。5月大垣F1は1、1、3着。そしてS級わずか5戦目の奈良で美酒を味わった。

 「復帰戦は走れなかったけど、現状では8、9割は戻っている。当面の目標はヤンググランプリ(12月28日、平塚)に出たい。師匠(松岡篤哉)も獲っているタイトルなので、自分も優勝できるようにしたい。グレード戦線でも強い人にモマれながら力をつけていきたい」

 ヤンググランプリの選考は9月まで。一戦たりとも気が抜けない。次走の四日市G3(12~15日)はG1高松宮記念杯直前とあって強豪が不在。弾みがついただけに、G3初制覇をかなえても不思議ではない。(亀田 克也)

続きを表示

「2025 宝塚記念」特集記事

「函館スプリントS」特集記事

2025年6月10日のニュース