【津ボート G1東海地区選手権】井口佳典 鮮やか捲り差しで地区選3V SGクラシック出場権獲得

[ 2025年2月10日 19:19 ]

優勝カップを手にする井口佳典
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 ボートレース津の「G1第70回東海地区選手権競走」は10日、第12Rで優勝戦が行われ、ピット離れ優位に4コースのカドに入った井口佳典(47=三重)が捲り差しで突き抜けて1着。3回目の東海チャンプに輝いた。G1は17回目の優勝。これで3月25日から30日まで若松で開催されるSボートレースGクラシックの出場権利を獲得した。2着はG1初優出の中山雄太、3着は立て直した磯部誠。

 終わり良ければ全て良しだ。ピット離れで優位に立った井口は、北川潤二が前付けする中でカド4コース奪取に成功。笠原亮の仕掛けに乗って捲り差し。2017年2月23日の津以来、3回目の東海チャンプに輝いた。

 今年の東海地区選は最強寒波との戦いだった。度重なる中止順延で8日に予定されていた優勝戦が10日になり、予選も1日短縮。さらに3日目も成立したのは2Rまで。26レースの得点率でベスト18が選出された。

 そんな異常事態の中、2日目までの3走で暫定トップだった井口は、まるでレールを敷かれたように準優勝戦トリの12R1号艇に。そんな出来過ぎの流れの中、落とし穴が待っていた。菊地孝平の4カド捲りがさく裂…。何とか2着を確保したが、優勝戦の艇番を下げて王道のVロードから遠のいた。

 「昨日(準優勝戦)の夜は悔しくて一睡もできなかった。舟券でも迷惑をかけたし、自分に腹が立って」

 ただ39号機は抜群足で優勝した正月戦(12月31日~1月5日)くらいには仕上がっていたようだ。

 「気持ちをもう一回入れ直した。キク(菊地)さんがピット離れで下がり気味だったので、そこを若干意識して調整。このピット離れがなかったら、この結果はなかった。コースが逆ならキクさんの優勝でした」

 これで若松SGクラシックの出場権を獲得した。

 「まだ始まったばかり。でも4月(4~9日)には地元記念、10月(21~26日)にはSGダービーもあるし、そこは意識している。いい姿を見せられるように精いっぱい頑張ります」

 極度のプレッシャーに打ち勝った井口は、やはり三重の絶対的エース。この勢いで年末まで突き進む。

 ◇井口 佳典(いぐち・よしのり)1977年(昭52)8月22日生まれ。三重県出身の47歳。三重支部所属の85期生。通算5666走1746勝87V。2008年のグランプリを含めてSG6V。G1優勝は23年4月23日の若松マスターズチャンピオン以来17回目。1メートル66。血液型A。

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