【平塚競輪 女子オールスター 決勝】佐藤水菜が圧巻の完全V パリ五輪からの弾丸日程関係なし

[ 2024年8月15日 21:40 ]

優勝トロフィーを手に笑顔の佐藤水菜
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 平塚競輪場で開催中の大阪・関西万博協賛「女子オールスター競輪」、「ガールズ決勝戦」はパリ五輪代表の佐藤水菜(25=神奈川)が完全Vを飾り、優勝賞金310万円を獲得した。2着は太田りゆ(29=埼玉)でパリ五輪代表のワンツーだった。

 これが五輪戦士の底力。強い。サトミナはひたすら強かった。

 後方になった坂口が踏み込むのに合わせて最終ホームから一気にスパート。その瞬間からスピードが違った。2番手になった太田りゆの追い込みを許さず押し切った。「ファンに恩返しができる走りをしたい。全力で行くレースを」。戦前に語った通りのレースぶり。パリでは逆境にさらされたが、ここはホーム。大声援のシャワーを心地よく浴びた。

 パリ五輪では納得いく成績は残せなかった。閉会式に出て、今節初日の早朝に羽田に到着する弾丸スケジュール。だが、佐藤は感謝の念を抱いていた。「競輪場まで快適に運んでいただいた。凄く幸せだと思った。“お帰り”って何度も言ってもらえて…泣きそうになってました」

 声援こそがサトミナのパワーになる。おいしいご飯も口にして「これが一番のエネルギー」と笑った。その言葉通り、初日、2日目と圧倒的な強さを見せつけた。

 決勝も力になったのはホームの声援だった。「モガいている最中からファンの声援が聞こえた。頑張ろうと…。皆さんの声援のおかげで最後まで粘れた。優勝できてよかった」

 “サトミナ1強時代”がはっきりと見えた一戦。今後についてはこう語った。「ずっと伊豆から出ることもなかったし、ひたむきに競技だけに集中してきました。制限なしでごはんを食べたり、遊びに行ったりリラックスしたいです」。ここまで心を張り詰めてきた。当然、緩める時間があってもいい。ただ「9月には全日本選手権があるんですよね」。長期のリラックスは難しそうだ。それも仕方ない。今や、佐藤水菜はガールズケイリンの絶対的な象徴となったのだから。

 ◇佐藤 水菜(さとう・みな)1998年(平10)12月7日生まれ、神奈川県茅ケ崎市出身の25歳。県立茅ケ崎高卒。通算成績は279戦199勝。通算取得賞金は8986万円。主な優勝はガールズコレクション京王閣(21年)、ガールズアルテミス賞(21年)、ガールズフェスティバル(22年)、ガールズドリーム(22年)、ガールズコレクション別府(23年)、第1回オールガールズクラシック(23年)、ガールズグランプリ(23年)、女子オールスター(24年)。1メートル63、59キロ。血液型A。

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