【アイビスSD】ゴスホーク復権へ加速

[ 2009年7月17日 06:00 ]

<アイビスSD>ポリトラックコースで追い切るゴスホークケン

 G1馬の復活なるか。アイビスサマーダッシュの木曜追い切りが行われ、美浦では07年の2歳王者ゴスホークケンが軽快な動きで好調をアピール。手塚厩舎に移籍して迎える初戦。鮮やかな逃げ切りでタイトルを奪取した快速ホースが、極限のスピードを争う新潟直線1000メートルの舞台で復権を狙う。

 あの鮮烈な勝利の味をもう一度…。07年の2歳王者ゴスホークケンが、新天地での復活に向けて確かな一歩を踏み出した。最終追い切りはポリトラックで新コンビを組む石橋脩を背に単走追い。4角まではキャンター調整と間違えるほど、ゆったりとした脚さばき。だが、直線で鞍上がゴーサインを送ると猛然と加速。リズミカルなフットワークで駆け抜けた。「しまい重点だったけど、時計(ラスト1F12秒3)になっていますね。仕掛けたらすぐに反応するし、馬体を沈み込ませてスピードに乗っていく感じ。やっぱりG1馬。力はありますね」。初めて騎乗した石橋脩は乗り心地を絶賛した。
 昨秋の京成杯AH(15着)後に、斎藤誠厩舎から手塚厩舎に移籍。転厩して初めて迎える実戦。手塚師は「休み明けだし、どこまで走るか分からない」と慎重に言葉を選んだ上で「スッと反応するあたりは、さすがという雰囲気。やれば、いくらでも時計が出てしまう感じ。やりすぎてテンションを上げすぎないようにした」と調教をセーブした意図を説明した。
 追い風も感じる。07年朝日杯FSで逃げ切りVを飾った際は、8分の1という抽選を突破しての出走だった。今回も登録段階でフルゲート18頭に対し、出走順位は26番目。手塚師が「まさか出られるとは思わなかった」と話すように、出走は絶望的と思われたが、賞金上位馬の相次ぐ回避でゲートインにこぎつけた。「G1馬とはいえ、今回はチャレンジャー。今後へのきっかけをつかんでくれれば」。手塚師は控えめなコメントに終始したが、運も実力のうち。06年朝日杯FSを勝ったドリームジャーニーも、その後に低迷したが、4歳夏の小倉記念で復活。再び上昇気流に乗って今年の宝塚記念を制した。厩舎も鞍上も一新して臨む勝負の夏。G1ウイナーの輝きを取り戻せるか。

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2009年7月17日のニュース