一発撮りオーディション 20歳麗奈がグランプリ 配信デビュー決定 昭和フォークから影響受ける

[ 2021年7月10日 07:00 ]

グランプリに輝いたことで、真っ白な部屋での一発撮り「THE FIRST TAKE」に出演した麗奈
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 歌手デビューを懸けた一発撮りのオーディション「THE FIRST TAKE STAGE」のグランプリが9日、YouTubeの同チャンネル内で発表され、鹿児島出身のシンガー・ソングライター、麗奈(20)が選ばれた。自作曲「僕だけを」での配信デビューが決定。吉田拓郎(75)らの昭和フォークに影響を受けている次世代シンガーが5000人の頂点に立った。

 ファイナリスト4人から勝ち上がったのは、自作曲「ワンルーム」で勝負していた芯が強く、心優しい薩摩おごじょ。4人が参加したリモートのウェブ会議システムで優勝を告げられ、驚いた表情を浮かべた後、静かに涙を流した。ゲスト選考委員の音楽プロデューサー、亀田誠治氏(57)からは「20年代を代表するシンガー・ソングライターになる」と絶賛された。

 グランプリの懸賞として、真っ白なスタジオで一発撮りで歌う「THE FIRST TAKE」に出演。このもようが9日深夜に公開された。歌手デビュー(配信日未定)も決定し「不安な部分もありますが、凄く楽しみです。人前で話すのが苦手なのでトークを磨きたいです」と初々しく話した。

 同郷の長渕剛(64)の歌がよく流れている家庭で育ち、9歳でギターを始めた。中学生で歌を自作するようになり、長渕に学ぼうと調べていくうちに、長渕が拓郎に憧れていたことを知った。拓郎の音楽に触れると衝撃を受け、イルカ(70)や村下孝蔵さん(享年46)ら、昭和のフォークを聴きあさった。「フォークシンガーの歌詞は素直な気持ちを書いていて、歌い方も心にくる。歌を誰かに伝えることの大事さを学んでいます」と教材にしている。

 「僕だけを」は、好きな気持ちと裏腹に恋人との別れを選ぶ切ない歌。セミファイナルで披露し、話題となっていた。温故知新の自作曲と、多くの視聴者から評価された声質の良さで鹿児島から全国へと飛躍していく。

 ◇麗奈(れいな) 2001年(平13)生まれ、鹿児島県出身の20歳。「ジョジョの奇妙な冒険」などのキャラクターを描くのが趣味。1メートル62。血液型O。

 《ファイナリストの声》
 ▼ざきのすけ。 自分の殻を破りたいと力試しで受けて、ここまで来られた。自信を持って音楽にトライできる。名が知られたこの状況でいろんな音楽に挑戦したい。

 ▼hapi これをきっかけに音楽にしっかりと向き合っていこうと思う。少しでも多くの人に知っていただいたチャンスを生かして皆さんにハッピーを届けていきたい。

 ▼山下優太郎 伝えたい気持ちを表現するということを大切にやってきた。悔いはない。足りない部分に気付けたので、技術を高めて場を重ねて音楽活動を続けていきたい。

 ◇THE FIRST TAKE ミュージシャンが一発勝負で歌を収録するYouTubeチャンネルとして19年11月に開設。歌い間違えなどもそのまま公開される一発撮りが人気で、YOASOBIの「夜に駆ける」やDISH//の「猫」などヒット曲を量産。昨年5月にチャンネル登録者数が100万人に達し、現在は460万人超。オーディションは昨年11月に応募開始。1~3次審査を経て5月にセミファイナリスト14人を選出。6月にファイナリスト4人が選ばれた。

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