17歳の女性レーサーJujuが一時帰国 7月に欧州で史上初V「自分自身も想定していなかった」

[ 2023年8月4日 20:26 ]

一時帰国したレーサーのJuju(野田潤樹)
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 レーサーのJujuこと野田潤樹(17)が一時帰国し、4日に八尾市内のミキハウス本社で取材に応じた。

 現在は欧州を拠点に活動しており、7月にはF1の登竜門でもあるユーロ・フォーミュラ・オープンで女性レーサー史上初となる優勝を果たした。今季は3月のZinox F2000 開幕戦など数々の大会でタイトルを獲得。「自分が想定していたよりも良い流れで来ているのは凄いうれしい。この間(7月)の優勝は自分自身も想定していなかったですし、あの場にいた誰もが想定していない出来事。だから、自分のこともチームのことも誇らしく思っています」と胸を張った。

 父の英樹氏は元F1ドライバー。現在は監督として、娘を懸命にサポートする。Jujuにとっても心強い存在で、「1番自分のことを理解してくれていて、応援してくれている。一緒に同じ目標に向かって戦えているのは凄い心強い。元ドライバーとして教わることもたくさんある。父がいなかったらレースを続けて来れていないと思う」と感謝の言葉を口にした。

 昨年は、女性レーサーによるWシリーズに参戦。しかし、マシンの整備に不具合が続出したり、意図的に勝たせてもらえない状況が続いたりと本来の実力を発揮することができなかった。――苦しい経験を経て、Jujuが強くなった理由。それはメンタルの強さにあった。「プレッシャーを感じられる状況にいるのがうれしい。去年は戦わせてもらえない、勝たせてもらえない状況の中で、今年はプレッシャーを感じられる状況にいる自分は凄い恵まれているなと。だから、この状況を楽しもうと切り替えられる。それは去年の苦しい経験があったからこそ、そう思える。そういう面では今年はメンタルが強い」。対等に戦わせてもらえない逆境の日々を乗り越えた少女は大きく成長を遂げた。

 久しぶりの帰国で、この日の朝に到着するとそのままコンビニに直行。明太子のおにぎりを購入し、「これが100円!1ユーロもしないで手に入るの!」とよろこびに満たされた。日本滞在中には、お寿司や焼き肉を堪能する予定だ。現在は、来年の春に東京で行われるフォーミュラE世界選手権出場を直近の目標に掲げる。「もしそこに自分が参戦することができたら凄い夢のあることだなと思います」。近い将来、F1世界チャンピオンを夢見る17歳。計り知れない無限の可能性が広がっている。

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2023年8月4日のニュース