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ボクシング アマ13冠・堤駿斗 国内最速3戦目で東洋太平洋獲得「明確な差を付けて勝てた」

[ 2023年5月31日 23:53 ]

<OPBF東洋太平洋フェザー級王座決定戦>第5ラウンドで攻める堤駿斗(左)(撮影・大城 有生希)
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 アマ13冠で東洋太平洋フェザー級2位の堤駿斗(23=志成)が3―0判定で勝利し、国内最速となるプロ3戦目で東洋太平洋王座を獲得した。プロ初の12回を戦い抜き「明確な差を付けて勝てたことは良かった。巡ってきたチャンスを生かせてホッとしている」と大粒の汗を拭った。

 磨き上げた「内山流左ボディー」を軸に攻めた。2月から、過去に元世界王者・内山高志を指導した佐々木修平トレーナーと初コンビを組んだ。その名トレーナーから伝授された新たな武器“内山流”の左ボディーで、3回に相手の顔をゆがませた。「普通の選手なら(倒しに)いくんですけど、自分は嫌らしいボクサーなんで。あえてプレッシャーをかけてどんどん削っていってやろうと思った」と作戦通りの「削るボクシング」を展開した。

 ボディーを警戒して相手がガードを下げた12回にはダウン寸前まで追い込んだ。「精神的に痛めつけられたと思う。冷静に試合を組み立てられた」とダウンこそ奪えなかったが自らも納得の試合運び。佐々木トレーナーも「プラン通りにやってくれて陣営としては満足。何でもできること証明してくれた」と愛弟子を手放しで称賛した。

 幼少期に、空手で同じ道場に通っていた那須川天心(帝拳)は4月にプロボクシングデビューし白星を飾った。「次世代のスター候補生たちも勢いに乗っている。自分も遅れないように、中心選手となって突き進んでいけたら」と世代の旗手となる覚悟を口にする。

 22年7月のプロデビューから約10カ月での初タイトル。プロ4戦目の次戦で、国内最速の世界王座も見えてきたが「今日の試合結果では厳しいが、4~6戦目で一皮むけられる自信はある。自分のペースでやっていきたい」と快勝劇にも慢心はなかった。

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2023年5月31日のニュース