ぱんちゃん璃奈　約1年1カ月ぶりキック復帰戦で判定勝利！ファンへ誓う「世界の舞台に連れていきたい」

ぱんちゃん璃奈公式インスタグラム（@panchanrina）から。前日計量時のぱんちゃん

　キックボクシング団体「KNOCK　OUT」は、22日に後楽園ホールで「KNOCK　OUT　2023　vol.1」を開催。メインイベントには、ぱんちゃん璃奈（フリー）がワン・チンロン（台湾）に判定2ー0で勝利で約1年1カ月ぶりのキックボクシング復帰戦を白星で飾った。これで戦績は14戦無敗となった。

　試合は、1Rは両者の殴り合いから始まった。その後はぱんちゃんがアグレッシブに前に出てくる相手にカウンターで有効打を当てながら試合を進めた。2Rも効果的に攻撃を当てる回数が増えた、3Rになると相手がよりアグレッシブになって、被弾で鼻血を出しながら最後まで戦い抜いて試合終了。判定2―0で再起戦を飾った。

　試合後にマイクを持ったぱんちゃんは「本当にご心配をかけました。そしてご迷惑をたくさんおかけしてしまい申し訳ございませんでした」と深々と頭を下げた。

　そして「家族、身内だけでなくジムの人、選手、トレーナー、スポンサー様そしてファンの皆さんがいなかったらこうやってリングに立てなかったので、本当にありがとうございます」と支えてくれた人々に感謝した。

　「今日の試合を見てもらえばわかる通り、ワン・チンロン選手はめちゃくちゃ強かったです。まだまだ凡人がリングに立ったのがわかったと思います。自分は才能があるわけではなくて、ただの凡人がキックボクシングを始めてまだまだ先は長いんですけど、世界の舞台に皆さんを連れていきたいと思っています。これからも見守っていただけたら嬉しいです」とファンに誓って、大会を締めた。

　ぱんちゃんは、22年3月に初代KNOCK　OUT-BLACK女子ミニマム級王座に輝き、2階級制覇を達成した。しかし4月に練習中に前十字靭帯断裂の大ケガで長期欠場を余儀なくされた。その中で、昨年12月プロ格闘家の那須川天心と武尊のサイン入りポスターを偽造し、インターネットオークションで落札者から現金約10万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで兵庫県警垂水署に逮捕された。

　知り合いから勧められた投資の失敗が今回の逮捕につながった。「誰にも相談できなかったのは正直ありました。それがスポンサーにバレたら申し訳ないという気持ちもありました。何のプライドだと思いますし、実際にはもっと迷惑かけているんですけど…」と自身の愚かさを反省して後悔した。

　今回の一件は不起訴処分となり、3月5日に再びリング復帰することができた。「普通は戻ってこれないと思います。こんな言い方は違うかもしれないですけど、本当に周りに恵まれていると思いました。自分が100％悪いのに、家族やスポンサーだったりジム人たちなど本当にいろんな人に支えてもらっている。そして岡本璃奈という人間が悪いことしたのに、ぱんちゃん璃奈としてもう一回戻してくれようとしたのは、当たり前じゃないと凄く思っています」と周りの支えに感謝した。

　本来であれば5～6月の公式戦復帰を予定していたが「他に伸びたところもあるんですけど、色んな女子選手と練習して自分だったら今勝てると思ったので、試合に出場することにしました」の言葉通り、今までよりも強さを表現して再起戦を飾った。