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【天心一問一答(1)】「ボクシング界イケている。好きになった」「最短王者は意識してない」

[ 2023年2月13日 20:34 ]

<LIVE BOXING 4会見>最後に会見場に登場する那須川天心(撮影・篠原岳夫)
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 キックボクシングからボクシングに転向した“神童”那須川天心(24=帝拳)のプロデビュー戦が4月8日に東京・有明アリーナで行われることが13日、都内で発表された。スーパーバンタム級6回戦で、対戦相手は日本バンタム級4位の与那覇勇気(32=真正)となった。寺地拳四朗(31=BMB)が挑むライトフライ級3団体王座統一戦と、井上拓真(27=大橋)が出場するWBA世界バンタム級王座決定戦を含む興行の模様はプライム・ビデオが独占ライブ信する。

 会見での那須川の主な一問一答は以下のとおり。

 ――プロテストから注目された。

 「ニュースでも放送されたし、全局で放送していただいて凄くうれしい。前回の6月から試合をしていないので、那須川天心が帰ってきたのを見せられたと思う。キックの時は一回もニュースで放送されなかったので、悔しさがあった。那須川天心第2章として良いスタートを切れた。注目されて、やるべきことは分かっている」

 ――ボクシングを選んだ意味は。

 「僕の人生、本当に挑戦しかない。ずっとチャンピオンでいるのも好きではないし、そういう人生をやりたくない。新しいことに挑戦したい。ボクシングは昔から見ていたし、格闘技がとにかく好き。そういうところに飛び込んで、可能性をどこまで信じられるか。自分の体で体現したい」

 ――相手の印象は。

 「非常にアグレッシブで、お客さんを沸かせる選手と思う」

 ――ボクシングで何を証明したいか。

 「僕の中では無敗とかは関係ない。勝ち負けというのは格闘技では付きもので、それ以上に自分をどこまで表現できるか。お客さんにどれだけ生きざまを見せるかが大切。ただ、みんなが見ていて納得するのはベルト。そこを目指してチャンピオンベルトは絶対に巻きたいと思う」

 ――スーパーバンタム級の理由。

 「キックでずっとやっていた階級なので、そこから自分の適正を見つけたい」

 ――井上尚弥と同じ階級。

 「井上選手に関しては、僕はまだ新人なのでこれからじゃないかなと思います」

 ――ボクシングでの楽しみ。

 「格闘技は5歳からやっているけど、デビューした時の気持ちを思い出すというか、ワクワクとか、やってやるぞ、かますぞという気持ちかな。この年になってそういう気持ちになれるのはうれしいし、何回も挑戦するのを見てもらえる人もなかなかいない。そいう立場にいることに感謝しかない」

 ――デビュー戦でトリ(メイン)はハードルが高い。アンチを刺激するのでは。

 「試合順は決まっていないので、そこは勘違いしないでほしい。アンチだったり、いい意味でも悪い意味でも注目されているし、いろんな声があるが、そういうことを気にしていたら生きていけない。ネットで言われたとか、ネガティブになる人もいる。でも、(その場に)あることがリアル。それ以上でもそれ以下でもないない。任された以上、やるしかない。それが僕の人生。見ている人にはそういうマインドを持ってほしい。口でいうのは簡単と思うし、やって世間を納得させて、説得力を自分の体で持たせることをしていると思う。そこを感じてくれたらうれしい」

 ――キック界から見ていたボクシング界。

 「昔からの伝統があって、そこに忠実というか。4団体あるが、コミッションは1つ。決まりごとがあって厳しいイメージがあったが、試合をしていないけど、今ここにいて、キック界で見ていた時より凄く良いなと思っている。イケているなって。自分の思い、バイブス、マインドも良い方向に向いている。毎日楽しいし、毎日最高。ストレスもないし、本気で好きなことをやれている。そう思わせてくれるボクシング界が好きになった。まだまだ格闘技はやめられないと」

 ――イケてるとは。

 「感覚なんですよね。いい風が吹いている気がするし。あまり見ていなかったけど、世間には届いていない思いがあったり、まだ全然できるという選手がたくさんいる。今後さらにレベルが上がっていくと思った」

 ――キックとの一番の違い、課題は。

 「最初に思ったのは距離感とラウンド数。キックの距離に慣れていたので。そこを調整するじゃないが、今も模索中。完璧なんかないので、4月8日にそこを見せられるかと言ったらそうではない。毎日最高を目指してやっている。ラウンド数は体の使い方が大事。短距離が長距離になる。全く違うスポーツ。蹴りがなくなっただけ、手になっただけじゃんっていうけど、そんなことはない。奥が深い」

 ――ファンは何年かかって世界の頂点になるのか気になる。

 「それはあんまり考えていない。どうしたらいいですかね。自分次第なのかなと思う。“最短で”とか、“すぐに世界王者”と思っている人は多いと思うけど、あんまり考えていない。納得できることが出せないと。僕もチームもいけると思ったタイミングで挑戦すると思う。(世界王座は)もちろん獲りたいけど、最短でとかは意識していない。ちゃんと整えていないと難しい。でも、希望はあります」

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