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尚弥、標的フルトンは「交渉段階からイメージ」 年内に4団体統一しても階級はそのままで

[ 2023年1月31日 18:01 ]

番組収録後に囲み取材に応える井上尚弥(撮影・篠原岳夫)
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 プロボクシング前4団体統一世界バンタム級王者で現WBO世界スーパーバンタム級1位の井上尚弥(29=大橋)が31日、都内でWOWOW「エキサイトマッチSP」の収録を行った。番組内でスーパーバンタム級初戦について「決まるであろう相手の対策もイメージしながらトレーニングしている」と明かし、対戦したい相手については「やっぱりフルトンですかね」とWBC&WBO統一世界王者スティーブン・フルトン(28=米国)と明言。収録後の取材で「早い段階からそこ(フルトン)に交渉していると。それが決まるか決まらないかは別として、交渉しているという段階でイメージはしますね。今年に入ったぐらいから?そうですね」と標的であることを認めた。スーパーバンタム級もう一人の2冠王者、WBA&IBF統一同級王者ムロジョン・アフマダリエフ(28=ウズベキスタン)については「映像を見ていない」と話した。

 フルトンとは5、6月に日本国内で挑戦する条件で対戦合意と米メディアで報じられている。フルトン戦については「気にしているのはフレーム(体格)のところ。そこを自分がどう感じるか、スーパーバンタム級に上げてどんな動きができるか。どれだけ準備しても、リングでどう感じるかが大事と思う」とし、いきなり階級最強と目される相手との対戦にも「緊張感があるからこそ凄いモチベーションでトレーニングができるし、凄い試合を見せられるのでは。緊張感は一番高いんじゃないか。今までは自分に体格に合った適正の階級だったので、それなりに自信はあったが、スーパーバンタム級はまだ未知な階級ではあるので」と説明した。バンタム級最初の相手、元WBA世界バンタム級王者ジェイミー・マクドネル(英国)も1メートル75の長身だったが「あの試合は参考にならない。そもそものボクシングスキルが違うと思う、マクドネルとフルトンでは。あの時のマクドネルは減量に失敗していましたし」と振り返った。

 フルトンについては昨年8月に「気持ちが少し弱いと感じる」とコメントしたが、「今はそうは思ってない。いろいろ見ていくと、そうじゃないなという感じも最近はある」と“修正”。フルトン戦が日本で実現しそうな現状を「フルトンからしてもメリットがあるから交渉しているわけで、そこはお互いにウイン・ウインなんじゃないか。米国でやるよりもファイトマネーが高く、日本に来てやるメリットがあるから来るわけで。地上波から配信サービスに変わりつつある今だからこそ呼べるのかなと思う。地上波でやらない分、多くの方の目に触れられないところもあるし、こういうビッグマッチが日本で組めるという良さもある。そこは善し悪しがある」と説明した。アフマダリエフと契約する英興行大手マッチルーム社のエディー・ハーン代表は、井上―フルトンの勝者と年内に4団体王座統一戦を行わせたい意向を示しているが、「スーパーバンタム級の体を本当に作り上げるにはバンタム級と同じ時間がかかると思う。仮に今年、そういう形(4団体統一王者)になったとして階級を上げることは考えていない。スーパーバンタム級で戦い続けます」と明言した。

 収録では昨年12月13日に行われたポール・バトラー(34=英国)とのバンタム級4団体王座統一戦を振り返った。番組は2月13日午後9時からWOWOWライブで放送され、WOWOWオンデマンドでも配信される。

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2023年1月31日のニュース