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藤波 69歳でもドラゴンスクリュー闘魂3連発 9試合残して「掟破り」締め

[ 2023年1月5日 04:40 ]

アントニオ猪木メモリアル30分1本   ●タイガーマスク・鈴木みのる・藤波辰爾 9分10秒 エビ固め 永田裕志・小島聡・真壁刀義〇 ( 2023年1月4日    東京ドーム )

真壁にドラゴンスクリューを見舞う藤波(撮影・島崎 忠彦)
Photo By スポニチ

 72年の旗揚げ戦のメンバーで猪木さんの愛弟子、藤波辰爾(69)が健在をアピールした。6人タッグで行われたアントニオ猪木メモリアルに臨み、試合後に猪木さんの締めゼリフ「1、2、3、ダァー!」を絶叫。天国で見守る師匠に捧(ささ)げた。新日本ラストバトルとなった武藤敬司(60)も封印中のムーンサルト・プレスを試みようとするなど、存在感を示した。

 新日本的に言うなら「掟(おきて)破り」のフライング。試合終了後、まだ9試合も残っているというのに藤波は猪木さんの締めのフレーズを呼びかけてしまった。「お客さんは待っているんだよね。(自分には)許されている雄叫びなので…。声も出ていたので良かったと思う」。この日から観客の声出しが緩和されたドーム内に「1、2、3、ダァー!」が鳴り響いた。

 ともに54歳の鈴木みのる、永田裕志ら猪木さんの元で育った世代の6人で奏でるメモリアル試合。全員が赤の闘魂タオルを携えて入場し、猪木さんの引退試合を裁いたタイガー服部レフェリーもこの日限りの復活を果たした。藤波はトップバッターを買って出て永田とロックアップ。永田とはパンチの応酬、さらにドラゴンスクリュー3連発を見舞った。試合には敗れたが「慣れ親しんだリングだけど久々だったので興奮しすぎて浮足立ってしまった。でも心地よかったですね」と汗を拭った。

 72年3月6日、大田区体育館。猪木さん率いる新日本プロレスが新たな航海に出た「旗揚げ戦」の第1試合に出場。その後は憧れだった猪木さんの愛弟子として新日本No・2として「戦いのワンダーランド」の隆盛を支えてきた。

 旗揚げ戦のメンバーでは唯一、リングに上がり続ける69歳。「アントニオ猪木を見足りない。まだまだ見ておきたいという心残りもある。思い切り背中に(猪木さんを)背負って上がり続けていきたい。少しでも猪木さんに近づいていければ」と現役にこだわる。それは猪木イズム最大の継承者としての誇りにも感じられた。

 ≪声出し応援3年ぶり解禁≫新日本プロレスは、新型コロナウイルスの流行により制限していた声出し応援をこの日から解禁した。20年春から制限し、22年9月以降、50%の観客制限を設けて声出しを可能とする大会を数回開催。23年最初の試合となったこの日は、制限を設けず約3年ぶりの全面解禁となり、大声で応援するかつての風景が戻ってきた。

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2023年1月5日のニュース