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“クロアチア選手”北京五輪柔道金メダルの石井慧が前日計量パス「勝利をクロアチアに持って帰れるよう」

[ 2022年8月13日 17:35 ]

計量を終え試合に向け闘志を燃やす(左から)高山秀峰、石井慧(撮影・後藤 正志)
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 2008年北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストでプロ格闘家の石井慧(35=クロアチア)が13日、大阪市内でプロボクシングデビュー戦となるヘビー級4回戦の前日計量に臨み、110キロでパスした。対戦相手でプロ1戦1勝(1KO)の高山秀峰(スパイダー根本)は100・5キロ。

 計量後の会見は「クロアチアから来ました石井慧です」と丁寧なあいさつに始まり「勝利をクロアチアに持って帰れるよう頑張ります」と意気込んだ。ボクシング挑戦の経緯に関し「オリンピックスポーツであるボクシングに挑戦したいと純粋に思っていた。今回、亀田(興毅)さんと話してチャンスをいただいた。(格闘家として師事する)ミルコからもボクシングの試合に出ることを快く承諾してもらった」と説明。さらに今後の展望について「目指すところは海外で、ロシアの団体で1回ボクシングの試合をやりたい。あとは日本で(今回、日本王座決定戦に出場する)但馬ミツロ選手の踏み台に使ってもらえたら」と語った。

 この試合に備えてロシアで6週間の合宿を敢行。親交がある元WBA世界ヘビー級王者アレクサンデル・ポベトキン(ロシア)からスパーリング相手やトレーナーを紹介してもらい技術の習熟に努めたという。ただ、自身の競技適性について「ボクシングで世界チャンピオンにはなれないと思っています。でも、挑戦して人生の糧になるというか、いい経験になると思っている」と話した。

 14日にエディオンアリーナ大阪で開催される「3150FIGHT vol.3」にサトシ・イシイとしてボクシングのリングに初めて上がる。国籍があるクロアチアでライセンスを取得し、外国籍選手扱いという異例の形で日本のボクシング界にデビューする。

 相手の高山は「プロボクシング人生2戦目が大変なことになってしまいました。ボクシングの魅力を伝えたい」などと意気込んだ。

 一方、同興行メインの日本ヘビー級王座決定戦に出場する、アマ5冠で同級1位の但馬ブランドン・ミツロ(27=KWORLD3)は120キロ、対戦相手で韓国同級王者のイ・ソンミンは111・5キロでパスした。但馬は「明日、KOします。以上」と力強くコメント。また、今後の石井慧との対戦可能性について問われ「やるなら、やるよ」と環境が整えば受けて立つ構えを示した。

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2022年8月13日のニュース