那須川天心　RIZINラストマッチは五味隆典と対戦！PRIDEを感じて「五味さんと最高の試合に」

五味（右）との対戦が決まった那須川（撮影・島崎忠彦）
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　格闘技イベント「RIZIN」は25日、大みそかに開催される「RIZIN.33」の追加対戦カードを発表した。キックボクシング45戦無敗の那須川天心（23＝TARGET/Cygames）のRIZINラストマッチは元PRIDEライト級王者の五味隆典（43＝東林間ラスカルジム）とのRIZINスペシャルエキシビションマッチを発表。試合はRIZINスタンディングバウトスペシャルルールとして3分2Rのキック無しのボクシングに準じた形の打撃の試合となる。決着はTKO、KOで判定なしと発表された。

　RIZIN榊原信行CEOは、那須川とKー1史上初の3階級王者で現スーパー・フェザー級王者である武尊（30＝SAGAMI―ONO　KREST）のドリームカードは中立な舞台でという大きなテーマがあったため、大みそかに実現できなかったという。そして那須川の大みそかの試合を決めていく中で「那須川がキックボクシングを引退した後にキックボクシングを背負う若手のホープとの真剣勝負を考えていた」と話した。そういう部分で“ポスト天心”の声が挙がっているBOMフライ級初代王者の吉成名高（20＝エイワスポーツジム）との対戦をRIZINサイドは考えていたが、吉成陣営との交渉が上手くいかず吉成との試合は組むことが出来なかった。

　その時点で大会まで3週間を切って中で、那須川も大みそかは試合をせずに挨拶だけで済ませるという気持ちにもなったが榊原CEOが説得し、その中で榊原CEOは那須川に誰と戦いたいか聞いたところ憧れの意味も含めて那須川は五味の名前を挙げた。榊原CEOはそこから五味に試合オファーを出して今回の試合が決まったようだ。

　那須川は「初めは公式の形でRIZINラストマッチを考えて、減量などもしてました。でも相手が見つからないというかオファーしても断られてしまって悲しくなったんですけど、そういう時に五味さんがオファーを受けてくださって、五味さんとだったら最高のRIZINラストマッチができるというかまさかRIZINの舞台でPRIDEを体験できるとは思ってなかったので興奮してます。自分がやってきた思いをRIZINラストマッチで五味さんにぶつけたいと思います」と今回の試合の思いを明かした。

　そして五味への憧れについても「動きも含めてパフォーマンスだったり、僕がKOした時にロープに上がるのも五味さんの真似もしてます」と語り、「格闘家の中で大みそかといえば五味さんというイメージもあるでしょうし、戦うにおいてエキシビションということで思いっきりぶつかっていこうというかそれしか考えてないです」と真っ向勝負すると語った。

　緊急参戦となった五味も「何でここにいるのかわからないぐらい忙しいというかまだ正直よくわかってないです。けど、今回も同じ階級の選手で自分とやりたい言ってる選手もいる中で、正直現実的ではないです。例えば今年RIZINに挑戦した選手を指導している中でどうやったら現王者のサトシ選手に勝てるだろうとかこのトレーニングをすればサトシ選手に届くのかなとかそういった思いを持ち続けていたんですけど、それが現実的かという違うわけで実際そういうオファーもなかったので」と語り、「2週間前だったのでお客さんに見せれる動きはできるのかな？という思いがあったんじゃないんですかね。どんな選手でも格闘技やる人は大みそかのリングに立ちたいという思いはあると思うので、エキシビションという形でも大みそかのリングには立ちたいですよね」今の気持ちを吐露した。

　今回の試合についても「エキシビションって凄く難しいんです。20年近く前の動きに少しでも近づければそういうリングで戦える機会もいただけますでしょうし、できなければどんどん声がかからなくなります。だから一生懸命に練習しています」と意気込んだ。

　今回のルールについて那須川は「五味さんと戦えるのであればどんなルールでも戦えることが光栄に思います」と話した。五味も「格闘技を始めたきっかけがボクシングでした。そういう意味では嬉しいですし、天心も来年の大きな試合を終えればボクシングに転向するので、やりやすいというか今できる唯一の形かなと思います」と語った。