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村田 12・29ゴロフキン戦発表「最強証明したい」90年タイソン超え国内最大規模興行に

[ 2021年11月13日 05:30 ]

フォトセッションで対戦相手のゴロフキンが大きく描かれた背景をバックにポーズをとる村田(撮影・木村 揚輔)
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 日本ボクシング史に残るビッグマッチがついに実現する。WBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太(35=帝拳)が12日、都内で会見し、12月29日にさいたまスーパーアリーナでIBF世界同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(39=カザフスタン)と王座統一戦を行うと発表した。元3団体統一王者を迎えての一戦は、国内では1990年のマイク・タイソン―ジェームス・ダグラス戦を超える最大規模の興行となる見通し。世紀の大一番に村田は気持ちを高めた。

 モニターに映し出されたゴロフキンと並んでの会見。村田は偉大な王者に敬意を表し、そして念願だったビッグマッチへ強い決意を口にした。

 「本当に最強の選手だと思っている。ミドル級史上でも最強と言っていい。彼の戦績に1敗1分けとあるけど、僕は両方とも勝っていた試合だと思っている。事実上、全勝の選手に僕が勝って最強を証明したい」

 12年ロンドン五輪金メダリストは、プロ転向から1年が過ぎようとしていた14年7月の米国合宿で、ゴロフキンと一緒に練習し、3ラウンドのスパーリングを2度行った。「世界の壁の厚さ、高さを感じた。その壁に登ってみたいと思った」。具体的に対戦を意識したのは17年10月に世界王座を獲得後だった。

 王座陥落、返り咲きを経て19年12月のバトラー戦後から交渉がスタート。だが、コロナ禍もあり、実現までには2年近い時間を要した。19年にDAZNと3年6試合1億ドルの契約を結んだビッグネームを招いての一戦。帝拳ジムの本田明彦会長は、村田のファイトマネーも日本人最高額になると明言。ゴロフキン陣営のためにホテルを1フロアを借り切る費用だけで3500万~4000万円になるとし、動く金額では同ジムが90年に手掛けたタイソン―ダグラス戦を上回る、日本のボクシング史上最大規模の興行になると明かした。

 「ミドル級の統一戦を日本で、日本人が出てやるというのは今後難しいこと。僕も歴史の一部でしかないと思っているが、この一大イベントが大成功し、今後のボクシング界、スポーツ界に少しでも寄与できれば、我々が戦う意味もより大きくなる」と村田。ボクシング人生を懸けた舞台へ、止まっていた時計が動きだした。

 《プライムビデオ独占ライブ配信》歴史的ビッグマッチは地上波での中継はなく「Prime Video presents Live Boxing」の第1弾として独占ライブ配信され、アマゾンプライム会員であれば追加料金なしで視聴できる。プライムビデオの日本でのスポーツ生中継は初。同社ジャパンカントリーマネジャーの児玉隆志氏は「日本で喜んでもらえるコンテンツを考え、機会を待ち続けていた。待っていて良かった」と話した。

 ▽タイソンの東京ドーム防衛戦 3団体統一ヘビー級王者のマイク・タイソン(米国)は1988年3月に初来日し、東京ドームでトニー・タッブス(米国)と対戦し、2回TKO勝ちで防衛。2度目は90年2月にジェームス・ダグラス(米国)と対戦して10回KO負けし、プロ38戦目で初黒星を喫した。ファイトマネーは900万ドルとされ、当時のレートで約13億1500万円だった。

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