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トロハツ「人生を懸けた最高のチャンス」 名トレーナー・ディアス氏指導で打倒田中へ手応え

[ 2019年12月28日 16:12 ]

ディアス・トレーナー(左)を相手にシャドーボクシングをするトロハツ(撮影・中出健太郎)
Photo By スポニチ

 ボクシングのWBO世界フライ級タイトルマッチ(31日、東京・大田区総合体育館)で王者・田中恒成(畑中)に挑戦する同級12位のウラン・トロハツ(中国)が28日、都内のジムで公開練習を行った。アマ、プロを通じ数多くの世界王者を育てたキューバ出身の名トレーナー、ペドロ・ディアス氏に6週間前から師事。中国での指導歴も長く、WBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)と2度拳を交えた元王者アッサン・エンダム(フランス)のトレーナーでもあったディアス氏は独特のメニューを持っており、トロハツはリング上で投げられるボールに反応してつかむ練習のほか、その場でジャンプしながら回転したり、両手を水平に上げる「Tポーズ」などで汗を流した。ディアス・トレーナーはトロハツを「とてもクレバー」と表現。「田中も凄くいい選手だが、穴はあると思う」と話した。

 中国西部、新疆(しんきょう)ウイグル自治区出身のカザフ族。貧しい地域に生まれ、「生活を変えるために」13歳頃にボクシングを始め、プロとなって家族のために家を購入してあげたという。日本での試合は17年10月に後楽園ホールで行われた6回戦で引き分けて以来2度目だが、日本人相手には3勝1分けで負けがない。「調子はいい。田中はとても優れた強いチャンピオン。ここに来て試合できるのは凄くうれしい」と話す一方、「凄くワクワクしている。早く試合がしたい。人生を懸けた最高のチャンスと思っている」と世界初挑戦へ意気込んだ。大陸奥地の出身ながら日本の食べ物では魚が好きだそうで、プロモーター兼マネジャーの劉剛(リュウ・ガン)氏に「刺し身が好物だ」と紹介されると硬かった表情を崩してほほえんだ。

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2019年12月28日のニュース