ロッテのドラ4・河村 プロ初先発初勝利で5連勝呼んだ!首位オリに2・5差

[ 2021年7月8日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ4―1ソフトバンク ( 2021年7月7日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ>プロ初先発初勝利の河村は七夕短冊を手に笑顔(撮影・長久保 豊)
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 七夕の日に挙げたプロ初先発初勝利。それも、77球という運命のような偶然だ。15試合に中継ぎで投げていたロッテのドラフト4位・河村は「リリーフで(白星が)転がって来ないかなあと思っていたが、先発でよかった」と5回2安打1失点の好投に頬を緩めた。

 初回は17球中、10球連続を含む14球の直球を投じた。145キロ前後で押し込み、2回以降は「うまくいろんな球種を使えた」とカットボール、スライダー、フォークを織り交ぜ、ソフトバンク打線を翻弄(ほんろう)。「(捕手の)田村さんの配球を信じて丁寧に投げた」と胸を張った。

 チーム日本人最長身の1メートル92から投げ下ろす角度のある球が武器で、レッドソックスに移籍した沢村に代わるセットアッパーに指名された。しかし、2試合連続で失点した5月21日を最後に2軍再調整。「大学時代もやっていた」という先発転向で白星を飾った。

 亜大に進学したが「強くて伝統もあるので個人の練習(時間)が取れない」と悩んだ末、1年で中退して地元・北海道の星槎道都大に再入学。「プロになる」と王道でなく独自の道で夢をつかんだ。

 この日は故郷・むかわ町から母親が駆けつけて観戦し、河村も「(勝利球は)親にあげようと思う」と応えた。二木、佐々木朗、土居と1メートル90を超える「幕張の摩天楼カルテット」が、投手陣に厚みも高さも加える。

 98年に18連敗を喫し、プロ野球記録の17連敗目となった「七夕の悲劇」と同じ日に今季2度目の5連勝。首位・オリックスとのゲーム差を2・5に縮めた24歳は七夕の日の願い事を「世界平和」と言った。「コロナ禍もあるので」。誰より高い目線は誰より優しい。(君島 圭介)

 ◇河村 説人(かわむら・ときと)1997年(平9)6月18日生まれ、北海道むかわ町出身の24歳。鵡川中央小3年から野球を始め、白樺学園では3年夏に甲子園出場。卒業後は亜大に進学するも、1年で退学。翌年に星槎道都大に再入学し、4年秋に札幌学生リーグで3勝、防御率0.62。同年11月に大学日本代表に選出された。20年ドラフト4位でロッテに入団。1メートル92、87キロ。右投げ右打ち。足のサイズは30センチ。

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