「ジョギングはダイエット効果が出にくい」。トレーナーが語るその理由とは

[ 2023年9月14日 09:00 ]

ジョギングで期待できるのは、体力の向上や内臓脂肪量の低下です。健康的な体を作るためにとても効果的な運動なのですが、ダイエット効果という点で考えた場合、実は最適とは言えないかもしれないのです。

これについて、パーソナルトレーナー藤本千晶さんが意見を述べています。

ジョギングがダイエット運動として「即効性は低い」理由

率直にいうと、短期的に体重を落とす視点で考えると、ジョギングはそれほどオススメというわけではありません。しかし長期的に体重管理をするためにはとてもオススメです。

どういうことか見ていきます。

有酸素運動と体重の変化

有酸素運動を行い、体重がどう変化したかを調査した研究があります。

平均年齢58歳でBMI30.9と肥満の女性を集め、1年間、週5回、45分/回の有酸素運動を実施しました。その結果、体重は平均83.7kgから81.7kgになり、-2.0kgの減少でした(※1)。

たしかに体重は落ちました。しかし1年間、週5回、45分/回をかけた結果として-2.0kgはさみしい結果だと言わざるを得ません。

その他での調査でも似たような結果が多数出ており、体重は落とすものの、その程度は労力に対して十分ではありません。

上記のことからも、ジョギングは体重を落とすダイエット運動としてはあまり適切ではないと考えられます。

※1 Effect of Diet and Exercise, Alone or Combined, on Weight and Body Composition in Overweight-to-Obese Postmenopausal Women

ジョギングで消費できるカロリーはどのくらい?

ジョギングで消費できるカロリーは、体重と継続時間で変わります。

たとえば、体重60kgの人が30分間、時速7km程度でジョギングした場合に消費するエネルギー量は220kcal程度。ご飯お茶碗一杯よりもやや少ない程度です(※2 7METsで計算)。体重が重いほど消費するエネルギー量は大きくなりますが、大差はありません。

では、ジョギングダイエットで結果を出すためにはどうしたらよいでしょうか。

※2 厚生労働省 健康日本21(身体活動・運動)

ジョギングダイエットで効果を出すためには

ジョギングでダイエット効果を狙うのであれば、長期的に継続して行うと効果的です。有酸素運動の消費エネルギー量は少ないとはいえ、継続することで体重をコントロールすることができます。

先ほど紹介した研究調査では、有酸素運動を1年間行った結果、「食習慣は特に変えず」-2.0kgの体重減少でした。逆に言えば、食事をとくに変えずとも、有酸素運動をすることで体重を落とすことは可能なのです。

そのため、長期的に健康作りをしながらダイエットを進める手段として、ジョギングは有効であると考えられます。

本記事は【ジョギング徹底解説】ダイエット効果ありすぎってホント?カロリー消費を増やす「正しいフォーム&走り方」の一部を再編集したものです。

<Edit:編集部>

2023年9月14日のニュース