“日体大柏のエムバペ”オウイエついに目覚めた8強弾！柏内定1メートル90FW「ヒーローになる」

第101回全国高校サッカー　第4日3回戦   日体大柏1ー0飯塚 （ 2023年1月2日    柏の葉 ）

＜日体大柏・飯塚＞前半20分、先制ゴールを決めるオウイエ（撮影・沢田　明徳）
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　3回戦8試合が行われ、日体大柏（千葉）が飯塚（福岡）との初出場対決に1―0で競り勝ち8強進出を決めた。J1柏入りが内定している1メートル90の長身FWオウイエ・ウイリアム（3年）が前半20分に利き足の左足で今大会初ゴール。ナイジェリア人の父と日本人の母を持ち、ナイジェリアにルーツを持つフランス代表FWキリアン・エムバペ（24＝パリSG）に憧れる男が目覚めた。準々決勝4試合はあす4日に行われる。

　ついに“日体大柏のエムバペ”が目覚めた。前半20分に1メートル90の長身FWオウイエが、相手最終ラインでバックパスをカットし、GKとの1対1から利き足の左でグラウンダーのシュート。ゴール左から巻いてネットを揺らした。地元・柏の大応援団を沸かせ「チャンスは来ると思っていた。しっかり決めることができてよかった」と笑顔を輝かせた。

　8強進出の主役は今大会ノーゴールだったオウイエだ。来季からJ1柏に加入が内定している大器は「絶対に自分がヒーローになる」と奮起して決勝点をマーク。川崎FのU15に所属した中学時代は主に左サイドバックでプレー。高校ではトップ下にポジションを上げ、昨冬のセンターFW転向で才能が開花した。根引謙介監督は「シンプルに彼の良さを生かそうと思った。特長を最大限に生かすのがCFだった」と目を細めた。

　ナイジェリア人の父と日本人の母を持つオウイエは50メートル6秒0の快足。同じくナイジェリアにもルーツを持つフランス代表FWエムバペに憧れを抱き「何回もチームを救っていた。自分もならないといけない」と成長を誓う。

　天国の恩人も喜ぶ決勝弾だ。今年10月に急逝した元日本代表FW工藤壮人さん（享年32）は20年12月にブリスベンと契約するまで約半年間、日体大柏の練習に参加。当時1年だったオウイエはJ1通算60ゴールのFWから「体がデカいんだからその体を使ってもっと自信を持っていいんだ」と激励され、新ポジションでの迷いは消えたという。

　「ここから乗りに乗って得点王を目指したい。どこかでハットトリックして6点くらいいきたいです」と大爆発を予言。“ホーム”で目覚めたオウイエは、一気に頂点を見据えていた。

　◇オウイエ・ウイリアム　2004年（平16）4月19日生まれ、川崎市出身の18歳。小1から大空KSCでサッカーを始める。中学時代は川崎FのU15に所属し、左サイドバックでプレー。日体大柏卒業後は柏入団が内定している。好きな食べ物は焼き肉。憧れの選手はエムバペ。1メートル90、80キロ。利き足は左。