【ボートレース若松開設71周年記念G1 全日本覇者決定戦】馬場貴也 新しいスタイルで勝負

[ 2023年10月30日 10:00 ]

今年も賞金トップでのグランプリ入りを狙う馬場貴也
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 昨年のMVP男は今年も強かった。馬場は8月のメモリアルで2年連続SG制覇。賞金ランク首位に躍り出た。一番上に馬場の名前があるランキング表には全く違和感がない。今年も順調そのもの、ですよね?

 「メモリアルで結果を出せたけど、昨年ほどの勢いはないと思っています」

 景気のいいコメントを受け止める準備をしていたのに…。思わぬ肩すかし。ただ、今年の成績を眺めていると答えは浮かび上がる。

 「大事なところで取りこぼしもあったし、何より記念で成績を残せていませんからね。もっと記念で優出していたら『充実しています』って言えるけど、今はまだ『う~ん』って感じ」

 う~ん、そうか。今年序盤はMVPらしい戦いだった。2月に近畿地区選V。本格化した韋駄天(いだてん)はいくつG1Vを重ねるかと期待は高まった。それがスミ1ならぬ“スミ2”。G1優出もそれっきりだった。オーシャンカップは優勝戦1号艇で6着。う~ん…。

 「流れはあまり良くないです。でも、昨年も梅雨ぐらいは調子が良くなかったのに、秋以降から急に流れが良くなりましたから。今年もそうしたいですね」

 昨年はダービーを優勝して、賞金レースの主役に躍り出た。特筆すべきはダービー後にあった11月の2G1をともに優出。秋の深まりが馬場の闘争心をかきたて、気温の低下に反比例して馬場のハートがヒートアップした。メモリアルを制した今年もその再現。“ノーベン馬場”となるべく、最初の若松にトライする。

 「若松も昔は乗りやすかったけど、最近は少し難しいです。でも、今年はいろいろ試してつかめた調整があって、それがハマれば面白いのかな。乗り心地だけじゃなくて、ストレートも意識しながらの調整です」

 日本レコードホルダーの馬場は乗り心地が生命線だった。最近はほんのりモデルチェンジして、爆発力を求める“ニューヨシヤ”。捲り差しと決めるなかれ、一撃捲りもありますよ。そんな馬場も悪くない。「これからは一戦一戦が大事」と自らにムチを打つ。グランプリ2nd1回戦はどんな色?純白の勝負服に近づく若松6日間が始まる。

 ◇馬場 貴也(ばば・よしや)1984年(昭59)3月26日生まれ、滋賀県出身の39歳。2003年11月に93期生として三国でデビュー。翌年3月のびわこで初1着。2006年2月の桐生で初優出。2007年4月のびわこで初優勝。G1は初優勝した2020年のびわこ周年を含む5V。SGは初優勝した2018年の芦屋チャレンジカップを含む4V。1メートル68、血液型A。

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2023年10月30日のニュース