【桐生・レディースC】山川、最年長V!51歳9カ月 最多4度目栄冠

[ 2018年8月6日 05:30 ]

優勝戦で勝利し笑顔でガッツポーズする山川(撮影・西海健太郎)
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 桐生ボートのプレミアムG1「第32回レディースチャンピオン」の優勝戦が5日、12Rで行われた。予選1位からポールポジションを死守した山川美由紀(51=香川)がイン逃げで優勝。鵜飼菜穂子、横西奏恵(引退)を抜き最多となる4度目の女王に輝き、同時に自らが保持する最年長記録を51歳9カ月に塗り替えた。2着に寺田千恵(49=岡山)。合わせて100歳のベテラン組の圧勝劇で幕を閉じた。

 連日の酷暑。最後の力を振り絞り熱風を切り裂いたのがコンマ06のトップスタートを放った山川だった。優勝戦を前に「スタートだけが不安」と漏らしていたが結局はトップS。誰もが参りましたと言うしかないレース運びだった。

 1Mは「握って回らないと」の思いが強過ぎて寺田の差しが一瞬入りかけていたが、バックでグイグイと引き離し2Mは余裕の先マイ。そこからは快調に飛ばしてゴールを決めた。祝福する寺田に「エンジンの力です、すいません。差されていました」。そこに女王のおごりはなく、ガッツポーズを控えたのもそのためだったのだろう。

 1Mの失敗をカバーするバックの強伸び。それは紛れもなく山川の勘と行動力のたまもの。初日連勝発進にもかかわらず施されたピストン交換。誰もが疑問に思う整備だが「自分がやりたいと思ったらやる」の精神を貫いた。これが大正解だった。ターンの押しが劇的にアップ。あとは自慢の速攻テクニックでV街道を突き進むだけだった。

 意外なことにイン逃げでの女王は初めて。「過去3回は全てまくり勝ち。1号艇はプレッシャーを感じてしまう。でも誰にも抜かれないように記録を更新しておきたいですね」。有言実行、自らが持っていた今大会の最年長優勝記録を45歳9カ月から51歳9カ月に大きく更新。同時に単独で最多となる4度目の女王。今後2つの大記録を塗り替えられるのは山川本人くらいだろう。

 この優勝でクラシック(戸田、19年3月16日開幕)の権利を獲得。14年のオールスター以来、遠ざかっていたSG戦線に戻ってくる。また女子の賞金ランキングは中村を抜いて1位に浮上。暮れのクライマックスも安泰だ。前人未到。未知の領域に入った山川の挑戦はまだまだ終わらない。

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