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亀田和毅「挑戦者としては一歩足りなかった」中盤から逆襲も王者レオに判定負け

[ 2025年5月25日 06:00 ]

<IBF世界フェザー級タイトルマッチ>王者レオ(右)と打ち合う亀田(撮影・北條 貴史)
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 亀田3兄弟の三男・和毅(TMK)がIBF世界フェザー級王者アンジェロ・レオ(米国)に0―2の判定で惜敗し、兄・興毅に続く日本人8人目の3階級制覇を逃した。

 全力を尽くして、天命を待った。判定に委ねられたリング上。0―2の敗戦を聞き、和毅は表情を変えずに受け入れた。

 「冷静にいこう、と思い過ぎたのが今回の結果。最後、いけたかなとも思ったけど、挑戦者としては一歩足りなかった」

 6年ぶりの世界戦。フェザー級No・1の実力者といわれる王者の「見えない圧力」に、4回までは出足が鈍った。「正直、レオはパンチもないし、いけるな、と思って…」

 和毅が攻勢に転じたのは5回だった。積極的に前へ出て、効果的なパンチを繰り出す。中盤は完全に挑戦者のペース。王者がラスト2回で盛り返し、全く予断を許さない判定に持ち込んだ。

 「まあ1回からいっていたらって終わってからは言えるけど、勝負は一回きり。判定?それはしゃあない。力は出し切った」

 33歳でのベルト挑戦。試合運びに悔いは残しても、敗戦の代償として得た自信と収穫は小さくない。

 「フェザーで一番強いといわれている選手に、あと一歩までいけた。実力が落ちて、やられているわけではない。紙一重。工夫で(世界へ)いける」

 円熟ボクサーの胸に湧き起こる新たな闘志。「亀田家の最終章」に、まだピリオドは訪れない。 (堀田 和昭)

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