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畑山隆則氏 伝説の激闘となった坂本博之との世界タイトル戦を振り返る「あの試合があるから今がある」

[ 2023年11月17日 14:58 ]

畑山隆則氏
Photo By スポニチ

 ボクシングの元世界2階級王者の畑山隆則氏(48)が巨人でヘッドコーチなどを歴任した岡崎郁氏(62)のYouTube「アスリートアカデミア」に出演。日本人ハードパンチャー同士の伝説の激闘となった坂本博之氏とのWBA世界ライト級王者防衛戦を振り返った。

 WBA世界スーパーフェザー級王座2度目の防衛戦で陥落。畑山氏は一度引退を宣言する。

 「人並みに飲み食いしたかった」と半年間は遊んだが、「まだ若かったし、ここまで覚えたものを閉じてしまったら金をドブに捨てるようなもの」とリングに戻る。ライト級に転級すると、復帰初戦でWBA世界ライト級で2階級目の王者になる。

 初防衛戦を8回TKOで飾った後、リング上で前代未聞の挑戦者指名を行った。

 その相手が坂本博之氏(角海老宝石)だった。

 児童養護施設で育った経歴や素朴な人柄と対照的なハードパンチで人気を集めていた相手だった。

 岡崎氏も「注目度が凄い試合でした」と当時の熱気を覚えていた。

 畑山氏も「カムバックも坂本さんとやりたいっていう気持ちがあった」と振り返った。

 スーパーフェザー級の世界王者だった頃からデビューや階級が近い坂本氏とは何かと比較されていた。

 女性人気の高い華やかなボクサーだった畑山氏と、KO率も高くスポ根漫画の主人公のような坂本氏。ボクシングファンの中では「ライト級なら坂本が勝つ」という声もあった。

 畑山氏には「こっちは世界チャンピオンなのにおかしいでしょ」という思いがあった。

 試合は壮絶だった。「勝敗度外視で打ち合いしてやろう」と挑んだ畑山氏がパンチでも上回ったが、坂本氏も諦めなかった。

 まさに伝説の日本人対決となった。

 畑山氏は「あの試合があるから今の私がある。こうして岡崎さんの番組にも呼んでもらえる」と感謝した。

 大のボクシングファンである岡崎氏も「僕の中でもあの試合と辰吉さんと薬師寺さんの試合が大きい」と、称えた。

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2023年11月17日のニュース