重岡優大　大差判定勝利！兄弟W世界正規王者に　次戦の相手にWBO世界王者指名で亀田興毅氏も前向き

WBC世界ミニマム級王座統一戦　   〇重岡優大《判定》パンヤ・プラダブシー● （ 2023年10月7日    大田区総合体育館 ）

王座統一した重岡銀（左）と重岡優（撮影・島崎忠彦）
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　IBF世界ミニマム級暫定王者で、重岡兄弟の弟・銀次朗が正規王者ダニエル・バラダレスとの再戦に5回TKO勝ちし王座統一に成功した。WBC世界ミニマム級暫定王者の兄・優大は4度防衛中の正規王者パンヤ・プラダブシーに3―0の大差判定勝ち。兄弟同時に正規の世界王者に輝いた。

　赤髪の優大が野性味あふれるスタイルで最後まで拳を振った。「小さい頃から憧れていた世界戦の舞台。どんな結果でも自分を褒めてやろうと思っていた」。銀次朗に続くKO勝利とはならなかったが、念願の正規王座を奪取し弟と喜びを分かち合った。

　今回の一戦が実現するまでには紆余（うよ）曲折があった。4月に統一戦を行う予定だったが、試合直前にパンヤがインフルエンザに感染したことで暫定王座決定戦に変更。その鬱憤（うっぷん）を晴らすかのように終始相手を圧倒した。

　前戦からの約6カ月間で「手数」で戦うスタイルに変貌を遂げた。優大をデビュー戦から指導する町田主計トレーナーの下、一発のパンチに頼りがちだったスタイルを修正。この日は、右のジャブを軸に試合を組み立てるなど、同トレーナーが見違えるほどの成長を見せた。リング上では次戦の相手にWBO世界同級王者オスカー・コラーゾ（26＝米国）を指名し、早速今後の2団体統一を見据えた。重岡兄弟をプロモートする亀田興毅氏も「ぜひその舞台を用意させたい」と前向きな姿勢。かねて口にする目標「兄弟4団体統一」は実現可能なところまで来ている。