悲願成就の黒木優子 涙ぐみながら「統一できて、うれしい」 WBA&WBO女子世界アトム級王座統一戦

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プロボクシングWBA&WBO女子世界アトム級王座統一10回戦が5日、神戸市立中央体育館で行われ、WBO王者の黒木優子(32=真正)が10回判定2―0(96―94×2、95―95)でWBA王者モンセラット・アラルコン(29=メキシコ)を下してWBA王座を獲得、WBO王座2度目の防衛に成功し、2団体統一王者となった。
右肩にWBA、左肩にWBOのベルトをかけ、認定証を受け取る際には涙ぐんだ。リング上のインタビューでは「統一できて、うれしい。(多くの声援を受けて)ありがとうという気持ちと、ごめんなさい。早いラウンドで左拳を痛め、焦りがあった。ワクワクする試合を見せられなかった。納得いかない試合だったけど、勝ったからには次のステップへ進みたい。新たな目標を立てて頑張ります」などと語った。
誤算が2つあった。過去18勝のモンセラットは1度もKO勝利がない。しかし初回に顔面に食らった右オーバーハンドは「効かされた。思ったよりパンチがある」と少し腰が引け、想定以上に足を使って距離を取るスタイルに。そして2~3回にかけて左手薬指の付け根あたりの痛みがどんどん増した。
組み立てを考え直す必要に迫られ、心酔する山下正人会長のアドバイスに助けられた。「ジャブで相手をコントロールしろ」「左は強いのを打たなくていい」。相手の視界もさえぎるように細かく右ジャブを突き、相手が出てきたところへタイミングだけ合わせた「ジャブ感覚」の左を出す。中盤以降は要所でカウンターの左を当て、相手得意の接近戦に持ち込ませず流れを取り戻した。
14年に初めて世界王座を獲得後に立てた目標が複数団体統一。それを真正ジムへの移籍初戦で達成した。同じサウスポーで世界3階級制覇を果たした長谷川穂積に憧れ、山下正人会長に現在は師事する。「このジムに来たから統一戦ができたし、統一王者になれた。山下会長がセコンドにいると心強い。でも自分でも考えて練習したことをしっかり出せるようにしたい」。さらに他団体のベルトを収集するのか、次の目標をまだ定めていない。効かせれば一気にまとめることや、さまざまなコンビネーションとディフェンスを攻防一体の動きとして洗練するなど覚えたいことがいっぱいある。「ま成長の余地はあります」。真正ジムでさらに強さを身につけるつもりだ。
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