輪島氏孫の磯谷 0―2判定で再起戦飾れず 「記憶が飛んだ」

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プロボクシング興行「ダイヤモンドグローブ」は18日、東京・後楽園ホールで行われ、スーパーウェルター級6回戦で元世界スーパーウエルター級王者・輪島功一氏(79)の孫、磯谷大心(21=輪島功一スポーツ)は0―2の判定負けで、約5カ月ぶりの再起戦を白星で飾ることはできなかった。
磯谷にとってほろ苦いB級初戦となった。昨年11月の東日本ウエルター級新人王以来の再起戦となったが無念の連敗。「相手の様子を見ようとし過ぎてしまった。申し訳ないです」と唇をかんだ。
コンパクトなボクシングをテーマに掲げたこの日は、序盤から左ジャブで仕掛けるも、初ダウンでTKO負けを喫した前回の試合が頭をよぎり積極性を欠いた。徐々に接近戦に持ち込まれると、右ストレートや左フックを被弾。手数で相手に圧倒された。
また3回以降は「いろいろ試そうと思ったけど記憶が飛んでしまった。どのパンチをもらったか分からないけど、気付いたら最終ラウンドだった」と明かした。冷静さを欠いたことも影響し、普段もらわないパンチを浴び続けたことが裏目に。元プロボクサーの父・和広トレーナーも「自分をコントロールできていない。まだまだ修行が足りません」と辛口。世界王座を3度獲得した祖父の階級で白星発進とはならず、リングサイドで見守った輪島氏もぼう然としながら会場を後にした。
それでも「最後は倒すしかないと思っていた」と最終6回には、ゴングと同時に仕掛け、手数で圧倒するなど持ち味を発揮。右ストレートをもろに食らっても、執念で前に出続けた。
2勝してA級昇級を今後の目標に掲げるが「もっと普段の力を出し切れるようにならないと上にはいけない」と厳しい表情を見せていた。