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船木誠勝 “400戦無敗の男”ヒクソンとの闘いを振り返る「途中まで余裕だった…だから余計に悔しい」

[ 2022年12月8日 07:00 ]

00年5月にヒクソン・グレイシーと対戦した船木誠勝。コーナーでフロントフェイスロックを決める船木。
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 プロレスラーの船木誠勝(53)が7日までに更新された格闘家の前田日明氏(63)の公式YouTubeチャンネルにゲスト出演。2000年5月に対戦した“400戦無敗の男”ヒクソン・グレイシーとの試合を振り返った。

 “400戦無敗の男”ヒクソンとの試合中は多くの雑念から集中してなかったと振り返った船木。「試合しながら“きょう俺勝つのかな?”とか“これ勝てるんじゃないか?”とか変な気持ちが出てくるんですよ。ヒクソンを見ていてもソワソワしてるように見えるんですよ。ヒクソンは必死でしたよ。コーナーで組んでいても凄くも息も荒かったんですよ。“だいぶ疲れてきたな”とか変な気持ちが多かったです」と話すと前田氏も「なんであのコーナーでのフロントフェイスロックの時に押し込まなかったんだろうと思った。決まってたのにと思った」と勝てるチャンスだったと語った。

 その言葉を聞いて船木も「確かに深く入ってましたね。“だいぶ苦しいだろう”と思いました」と前田氏の言葉に同意した。

 マウントポジションを取られていた時も「もうちょっとしたら1ラウンドが終わるから次のラウンドでスタンディングで当てればいい」と考えていたことを明かし、「本来ならそんなこと考えちゃいけないじゃないですか。必死で何かしないといけないのにそんなこと考えてました」と語った。

 そしてフィニッシュとなってしまったチョークスリーパーの場面は「パッと後ろ回ってガっと入ったら思い切り締められました。ギブアップしないと決めていたので、耐えてたら耳が聞こえなくなって視界が白くなって落ちてました」と失神したことを回顧。

 目が覚めるとブラジル人たちが周りにいてセコンドだった鈴木みのるに「今何時?」と聞いたが鈴木は何も話すできなかったため、そこで負けたことを理解した。

 敗れた後は自分のカッコ悪さを感じていた。「自分が“ヒクソン疲れてきた”とか“あと1回やったら倒せる”とか思って負けたのがカッコ悪かったです。早く帰りたかったです。格闘技界に残るのもカッコ悪いと思ってました。退場の際にファンが応援してくれるんですけど、それが情けなかったです。そこでマイクを見つけて“15年間ありがとうございました”って自分で自分のクビを切っちゃったんですよね」と試合後の引退宣言は全てを懸けたヒクソン戦だったからと話した。

 「途中まで余裕だったんですよ。だから余計に悔しい…自分が自分を嫌になりました。高田さんが2回戦っていたので自分に2回目はないと思ってました。もうやけくそでした。会社のことも何も考えずに自分のわがままで“もう辞める”と言っちゃいました。」と当時の心境を吐露し、この悔しさや感覚は今でも昨日のように覚えていると語った。

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