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尚弥が4団体統一戦へ本格スパー開始 フィリピン人パートナー3回TKO「今日の選手はもうやらないかも」

[ 2022年10月24日 20:56 ]

プロボクシング世界バンタム級4団体王座統一戦 ( 2022年10月24日    有明アリーナ )

フィリピン人パートナーとスパーリングを開始した井上尚弥(大橋ジム提供)
Photo By 提供写真

 WBAスーパー&WBC&IBF統一世界王者・井上尚弥(29=大橋)が24日、横浜市内のジムでWBO同級王者ポール・バトラー(33=英国)との4団体王座統一戦へ向け、フィリピン人選手をパートナーに招へいした本格的なスパーリングを開始した。

 今回招へいしたのは元東洋太平洋スーパーフライ級王者アーサー・ビラヌエバと、かつて練習パートナーとして来日経験があるアーネル・バコナヘの2人。バコナヘは元世界2階級制覇王者・亀田和毅のパートナーを務めていたこともあるという。2人は11月30日まで滞在して井上尚弥、拓真兄弟のパートナーを務めるという。

 井上はこの日、バコナヘと4ラウンドのスパーリングを予定していたが、3ラウンドに井上の右強打が頭部に入り、スタンディングダウン。バコナヘがギブアップして打ち切りとなった。大橋ジムの大橋秀行会長は「今日のスパーは3回にダウンを奪ってのストップ勝ちと言っていい内容。米国合宿でのスパーリングを経て技術、パワーともに一回り大きくなった」と話した。

 スパーリング後の井上との一問一答は以下のとおり。

 ――今日スパーしたバゴナヘ選手は以前も練習パートナーを務めていました。

 「スーパーフライ級時代に3~4人のパートナーを呼んでいたので、そのうちの1人だったと思います。あんまり昔の印象というのは持っていないです」

 ――スパー初日で3回途中で相手がギブアップした。

 「今日の選手はたぶん、もうやらないかもしれない。出だしからみて、こんな感じなのかなと分かった。もう1人の方(ビラヌエバ)がたぶん軸にやりますね。あとは日本選手とのスパーになります」

 ――本格スパーに入ってどんな意識を持って。

 「打ち気にいく時にまだ荒いところがあるので修正したい。より丁寧にしていきたい。相手の対策というよりも自分自身を磨き上げることですね。バトラーの対策をするのは、残り1カ月を切ってから、微調整していきたい」

 ――今日のバコナヘはファイター型で、少しバトラーとは違うタイプ。

 「似たタイプというならアマチュアの日本人がいますし。明日は(東洋太平洋フライ級王座挑戦の)桑原に勝ってもらい、練習パートナーになってほしいなと。スタイル的にも、身長もバトラーとそんなに変わらないですし。桑原への激励も込めて言いますが、東洋太平洋フライ級王者になった桑原に練習パートナーの熱烈オファーしたいです」

 ――今後のスパーリングで以前と変更点はあるのか。

 「調子次第ですけど、長めのラウンドをやろうかなと。ドネアの時も8回はやりました。米国合宿でも8回をやりましたね。今回もたぶん、最長でも8回になると思います。それはバトラーのスタイル的にもスローペースで組み立てていくと思うので、きっと。ペース配分、試合の作り方を意識しながら練習していきたい」

 ――これまで日本人ともスパーリングしていました。

 「木村吉光選手ともスパーリングしました。最後までスパーリングをやれるのですが、バンタム級とはスピードが違うので、少し(バトラー対策は)難しい。スピードや技術的な対策だったら桑原がいいかなと思います」

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