元世界王者・小国は3年ぶり復帰戦が負傷引き分けも手応え「また頑張りまーす」
ボクシング・スーパーバンタム級10回戦 小国 以載<負傷引き分け 4回2分40秒>栗原 慶太 ( 2022年5月20日 後楽園ホール )

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ボクシングの元IBF世界スーパーバンタム級王者・小国以載(34=角海老宝石)が東洋太平洋バンタム級王者・栗原慶太(29=一力)相手に3年ぶりの試合に臨んだが、負傷引き分けに終わった。4回、偶然のバッティングで小国が右目上をカットして流血。試合続行不可能とされた。19年5月9日のポンピタック(タイ)戦以来の公式試合だった小国は24戦21勝(8KO)2敗2分け、世界ランキングがWBC10位、IBF13位、WBO12位の栗原は22戦16勝(14KO)6敗1分け。
ブランクを感じさせない小国の復帰戦だった。ボディーワークで栗原の右の強打をかわし、タイミングの良い左ボディーが序盤からヒット。2回には長年負傷に悩まされながら、昨年3月に手術を受けて不安が解消された右を当てて栗原をぐらつかせた。「あれでパンチ力があると調子に乗ってしまった。いい勝ち方をしないといけないと欲が出た」と前のめりになったのを反省したが、3回には距離を取って戦うなどすぐに修正。1階級下ながら世界ランクにも入っている現役チャンピオンを相手に、技術の高さを見せつけた。
復帰までにはスパーリングで打たれたり、疲労回復の遅れなど「正直、自分は終わった選手なのか」と感じたこともあったという。負傷引き分けに終わり「今の自分の運でしょう」と肩をすくめたが、「勝てなかったけど、そこそこいい勝負ができた。次の試合までレベルアップできると感じたので、またやろうと思えた」と手応えもつかんだ。「負けたらやめるつもりだった」と明かしながら「会長、また頑張ります」と、横にいた角海老宝石ジムの鈴木真吾会長にアピール。「OKが出たので、また頑張りまーす」と明るく現役続行を宣言した。