王者・井岡一翔、最強の証明へ「格とレベルの違い見せる」31日WBO世界Sフライ級タイトルマッチ

WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ   王者・井岡一翔《12回戦》同級1位・田中恒成 （ 2020年12月31日    大田区総合体育館 ）

前日計量をクリアした井岡（左）と田中（Ambitionジム提供）
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　前日計量が30日、試合会場の東京・大田区総合体育館で行われ、王者・井岡一翔、挑戦者・田中恒成ともにリミットの52・1キロで一発パスした。新型コロナウイルス感染予防のため、恒例のフェースオフも行わず、計量後の取材も別々にリモートで行う新スタイル。両雄は万全の仕上がりを強調し、4階級制覇と3階級制覇の日本人による大みそか決戦への自信を示した。

　気負いはない。それでも言葉の端々には誇りと意地がにじみ出た。計量を終え、先に会見した井岡は時折、笑みを浮かべる余裕も見せ、「全ては明日の試合で証明します。誰がチャンピオンなのかを証明したい。格の違い、レベルの違いを見せられる試合ができればと思っています」と力強く宣言した。

　昨年6月、日本人男子初となる4階級制覇の偉業を達成。その道が険しいことを知っているからこそ、田中の4階級制覇を阻止するという思いは強い。

　1年ぶりのリング。コロナ下での調整について「簡単なことではなかった」と振り返ったが、家族や陣営のサポートで乗り越えてきた。この日も炭水化物を中心とした夫人の手料理をホテルに届けてもらい、エネルギー補給。遅れていたチーフトレーナーのイスマエル・サラス氏も合流し、臨戦態勢は整った。

　井岡は「当たり前のことが当たり前じゃなくなり、今まで以上に支えてもらっていると感じてた。それに結果で返したい」と表情を引き締めた。