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日本ボクシング連盟、JOCに謝罪 不正流用を事実上認める

[ 2018年8月1日 05:30 ]

 日本スポーツ振興センター(JSC)から交付された助成金の不正流用の疑いがある日本ボクシング連盟(山根明会長)が、日本オリンピック委員会(JOC)に対し、不適切な流用を事実上認める謝罪文を提出したことが31日、関係者への取材で分かった。日本連盟の幹部が30日にJOCを訪問し、「助成金の趣旨を理解しておりませんでした。申し訳ありませんでした」と説明したとしている。

 16年リオデジャネイロ五輪代表の成松大介(自衛隊)が15年度にJSCから交付されたアスリート助成金240万円について、日本連盟は山根会長の指示で3分割し、助成対象外の別の2選手にも80万円ずつ渡していたとされる。成松には、会長の指示ではなく自身で分割を決めたと証言するように幹部から念押しもあったという。

 都道府県連盟の幹部や元選手ら関係者333人の有志による「日本ボクシングを再興する会」は助成金の問題に加え、グローブなど試合用具の不透明な独占販売、山根会長の指示による不当な判定強要、国際大会派遣コーチの日当“ピンハネ”など、計12項目の不正を指摘する告発状をJOCやJSCなどに提出。スポーツ庁の鈴木大地長官は「事実関係を確認して精査している」と述べ、JSCなどと連携して対応を検討する考えを示した。

 日本連盟は30日に公式サイトで、告発状について「事実と異なる部分が多くあり、一連の報道も正しい事実関係を反映しているとは言えない」と反論する声明を出した。

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2018年8月1日のニュース