広島・森がチーム今季1勝導いた!変化球織り交ぜ7回0/3を無失点 師匠のカブス・今永1勝刺激に

[ 2025年3月31日 05:45 ]

セ・リーグ   広島2―0阪神 ( 2025年3月30日    マツダ )

<広・神>バックに声をかける森(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 広島は30日の阪神戦に2―0で競り勝ち、開幕3戦目にして今季初勝利を挙げた。先発した森翔平投手(27)が7回0/3を2安打無失点の好投。4年目で初めて開幕ローテーション入りを果たした左腕がチームの連敗を止め、幸先よく今季1勝目を手に入れた。これで同戦は昨季から13イニング連続無失点。飛躍を予感させた。

 マツダスタジアムの最高気温は10度を下回っていた。時折、冷たい雨が降る中、森が半袖姿で熱投。140キロ台前半の直球を軸に、チェンジアップ、スライダー、ツーシーム、フォークを織り交ぜ、相手打線に的を絞らせない。7回0/3を2安打無失点で、チームに今季初勝利をもたらした。

 「開幕(ローテーション)に入ったこともなかったですし、チームも2連敗していたので、勝てたのはチームとしても、僕自身としてもすごく大きい」

 初回、2回を3者凡退に抑えると、リズムに乗った。前日には開幕投手を務めた森下から阪神打線の印象をリサーチ。「4、5番が鍵になる」と森下、大山を警戒して臨んだ。

 「内角を結構待っていたと思う。左打者のインサイドは、突っ込むところはやっていこうと思っていた」

 同学年・石原とのバッテリーは息ぴったりで、観察眼もさえた。先発に左打者が6人並んだ相手打線の攻め方も徹底。内角だけでなく高低もうまく使いながら、ストライク先行で5回まで49球の省エネ投球を展開した。

 完封も視界に入ってきた8回は、先頭の前川に死球。梅野の右前打で無死一、三塁とピンチを招いたところで降板となった。バトンを受け継いだハーンが得点を許さず、見事な火消し。お立ち台から助っ人左腕に「ありがとうございます」と呼びかけ、感謝しきりだった。

 「(今永さんの)試合は見ていないですけど、結果を見て、自分も続きたいなと思っていた。いい結果になって良かった。(今永さんに)続けましたと言っておきます」

 登板前には、オフの自主トレで弟子入りしたカブス・今永が今季初勝利を挙げたことを報道で知り、力に変えた。今永直伝の脱力投法で今季1勝目。「いいタイミングで(球を)離せているかなと思うので、そこがコントロールにつながっている」と充実感を漂わせると、新井監督からは「大したもん。緊張はあったと思うが、期待通りの投球だった」と称えられた。

 これで対阪神戦は、昨季から13イニング連続無失点。「ここから一丸となって勝ちを重ねていきたい」と気を引き締めた。
(長谷川 凡記)

続きを表示

「長嶋茂雄」特集記事

「始球式」特集記事

2025年3月31日のニュース