「どんどんストライクが来るから」阪神・岡田監督の読みズバリ！積極策で5回に3得点挙げ勝ち越し

セCSファイナルステージ第1戦   阪神4―1広島 （ 2023年10月18日    甲子園 ）

＜広・神＞勝利し、観客へあいさつする岡田監督（撮影・須田　麻祐子）
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　阪神・岡田監督の積極指令が当たった。3得点を挙げて勝ち越しに成功した5回は、木浪、村上、近本による3安打全てが第1ストライクを打って出たもの。試合後の取材エリアで、種明かしをした。

　「まあ、ミーティングではちょっと言ってたんよ。だから、向こうは四球が一番嫌だと思うんで。どんどんストライクが来るから、今日は最初から打っていいって言ってたんよ。まあ、そのとおりで、どんどんストライクがきてたからね」

　今季の阪神は四球の多さが大きな特徴だ。レギュラーシーズンで両リーグ最多494個、1試合平均3・5個を選び、塁上を賑わせて得点につなげた。これが18年ぶりリーグ制覇の原動力になった。

　相手にすれば、無駄な四球は出したくないはず。ならば早いカウントの甘い球を叩け――というのが、この日の作戦だった。「ボール球を見極めてくる」という球界に定着した23年版の虎のイメージを逆手に取り、九里に襲いかかった。

　作戦は他にも的中した。試合を決定付けた5回は、同点の1死一、三塁で投手・村上に「最初から、打てのサインよ」と強攻させたことが3得点につながった。7回からの継投も盤石。得意の逃げ切りを果たし「普通どおり。別に何も。サインは（5回の）近本の盗塁ぐらい」と、王者の風格を漂わせた。（倉世古　洋平）