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城彰二氏、森保ジャパン新オプション 伊東の2トップは欧州遠征から試すべき

[ 2022年9月2日 02:30 ]

フランス1部   Sランス4-2アンジェ ( 2022年8月31日 )

<アンジェ・Sランス>前半、攻め込む伊東(手前)
Photo By 共同

 【城彰二 視点】伊東のゴールは相手DFの間でパスを受けて、相手に後ろから押されながらもバランスを保ちながら決めたものだった。動き出しもよく、スピードがあるので、スペースさえあれば持ち味は生かせる。日本代表でも伊東を使った2トップはいいオプションになると思うので、ぜひ取り組んでほしい。

 確かにスピードのある選手は、大きなスペースがあるサイドの方が持ち味を生かせるし、駆け引きもできる。カットインしてシュートも狙えるし、自分のタイミングでプレーすることができる。一方で森保監督はずっと1トップを選択しているが、大迫のコンディションが上がらないと攻撃の起点となる選手がいないのも事実だ。“ゼロトップ”なども選択肢となると考えられるが、伊東の2トップというオプションは面白い。

 1トップと2トップでは、中盤からパスを出すタイミングや、スペースのつくり方が異なる。さらに、2トップの場合、組み合わせ次第で効果は大きく変わる。タイプの違う選手同士の組み合わせの方が相手守備も守りにくいので、スピードのある伊東とパスを受けるのがうまい鎌田のコンビがいい。私はW杯フランス大会で呂比須と2トップを組んだが、距離感などのコンビネーションを煮詰めるには時間がかかるので、今月の欧州遠征からでも試した方がいいだろう。

 フランスリーグは総じて守備の強度が高くない。相手レベルが格段に上がるW杯で簡単に通用するとは思わないが、引き出しが多ければ、いろいろな局面を打開するのに役立つ可能性はある。伊東はパンチ力のあるシュートも持っており、技術もあるので、ぜひ取り組んでほしい。(元日本代表FW)

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