【ボートレースコラム】石野貴之 診断より早期の復帰も貫禄の1着 大エースの元気な姿を素直に喜びたい

[ 2025年2月11日 04:30 ]

早期復帰も即1着!貫禄を示した石野貴之
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 地元のエースが住之江に帰ってきた。石野貴之は両膝の状態が思わしくなく、昨年10月のダービー4日目に途中帰郷。そこからリハビリ、治療のために3カ月少々休んでいた。そこに朗報。2月6日初日の住之江・ホワイトベア競走(11日最終日)への追加斡旋が急きょ決まったのだ。

 「医者からは、復帰できるのは3月半ばくらいと聞いていたんですが、1カ月半くらい早かったですね」

 早期復帰の理由の一つはA1キープ。3月中盤まで休んでいると、出走回数不足でB2に陥落してしまうリスクがある。それを避けるためにも、恐らくは追加、追加の連続にはなりそうだが(今後は未定)、走れるだけ走る。最低でも70走、本人は90走を目標にしている。

 「級別(B2)が落ちると大舞台に戻るまで2年はかかる。その時にそこにいられる保証もないので少し急ぎました。もちろん怖さはありますけど、徐々に慣れていきたいですね」

 SG11Vのプライドが、自身の背中を押しているようだ。実際、復帰した住之江で1走目にいきなり1着。2コースからコンマ06のスタートを決めて一気に捲ってみせた。その後も3勝を追加して予選突破。これでひとまず、ファンは不安を一掃したに違いない。

 ただ、エンジンが中堅の域を出ないこともあり、思い切って握った時に踏ん張りが利かなかったり、引き波の中に入った時には少々苦戦する場面も見られた。それは実戦を重ねていけば問題ないだろう。

 「徐々に体を慣らしていきたい」と語る石野。現状はリハビリも兼ねた実戦とあって、本来の姿が見られるのはもう少し先になるだろう。いずれにせよ、強力大阪支部に大エースが帰ってきたことはうれしい限りだ。(柳川 哲也)  

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