ヤクルトと木沢にあった「縁」 村上も山田も「外れ1位」

[ 2020年11月5日 09:30 ]

<ヤクルト・ドラフト指名挨拶>小川GMと笑顔で写真に納まる慶大・木沢(撮影・白鳥 佳樹)
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 10月26日に開かれたドラフト会議。ヤクルトは2度抽選を外した末に、1位で慶大の最速155キロ右腕・木沢投手の交渉権を獲得した。2回のクジを外した高津監督は、会議終了後「100点ですよ」と笑顔で言い切った。

 抽選が外れた後に交渉権を獲得した選手は「外れ1位」と表現される。木沢は「外れ外れ1位」ということになる。この言い回しには賛否あるが、「外れ1位」で入団し、のちにチームの主軸にまで成長したある選手は「外れたのは事実。でも“外れ1位”って言われてムカついたし、今に見てろよと思って練習していた」と、これを力に変えていた。

 外れが「当たり」だったケースは多い。同じヤクルトでも17年ドラフトの村上。清宮の競合に敗れた後、巨人と楽天との3球団による競合を制し、交渉権を獲得した。今季は開幕から4番で先発出場し続け、3年目の20歳でタイトル争いをするまでに成長している。山田も10年のドラフトで斎藤、塩見と2度外した後の1位で入団した。スター選手との縁はどこにあるのか。分からないものである。

 高津監督は、木沢に「我々が求めている球に力がある本格派。先発もリリーフもこなせるようですし、即チームの需要に応えてくれる。希望している投手だと思います」と期待を込めた。29日に指名あいさつを受けた木沢も「期待を結果で恩返し出来れば。ボールに力があるボク自身の長所をアピールして、必要とされるところで投げたい」と応えている。

 ヤクルトと木沢にあった「縁」。数年後、抽選が外れた際の好例として、木沢の名前も挙がるのだろうか。(記者コラム・川手 達矢)

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2020年11月5日のニュース